医院名医療法人社団雄元会 東洋眼科・胃腸内科・外科
診療科目眼科・胃腸内科・ 外科
代表者名石橋 正樹
住 所〒277-0921
千葉県柏市大津ヶ丘4-25-2
電話番号【眼科】
04-7193-3041
【胃腸内科・外科】
04-7193-3042

定期的な健診が早期発見・早期治療につながります。

内視鏡検査

当院では内視鏡検査は胃カメラと大腸ファイバーの両方が可能です。胃カメラに関しては、2018年度から始まる胃内視鏡1次検診受託医療機関に登録されております。

ガイドラインに沿って、検査1件ごとに自動洗浄消毒器を用いて安全性を保っております。

経口胃内視鏡検査

経口胃内視鏡検査は、太さ1cm程の細長い管を口から挿入し、食道、胃、十二指腸の内部を観察して診断、時には治療を行うものです。

若い人やのどの反射が強い人では、なかなかのどをカメラが通過できなかったり、つらくてカメラを検査途中に自分で抜いてしまったり、ゲップが我慢できずに十分な検査が行えないなど、もう二度とやりたくないという方もいると思います。最近ではよくつらくない楽な内視鏡というのを耳にしませんか?、それは医師の技量ももちろんありますが、つらく感じないよう静脈麻酔(鎮静剤の注射)を行って、患者さんがウトウト眠ってから検査を行うものです。全員にすすめるわけではありませんが、過去に内視鏡でつらい思いをしたことのある方は一度試してみる価値はあると思います。

鎮静剤使用時の注意点

鎮静剤としては、当院ではサイレースもしくはホリゾンという薬剤を検査開始前に静脈注射で使用しています。患者さんがご高齢な場合や、検査時間が午後遅い場合などは点滴をつないで鎮静剤を途中で注射することもあります。鎮静剤の作用時間は約1時間弱ですが、検査後1時間休んだとしても自分で運転して帰ることは大変危険ですので、検査当日は患者さん自身一人での車での来院はご遠慮ください。他の交通手段を使っていただくか、ご家族に病院に送り迎えしてもらうことが望ましいです。患者さんの年齢や体質によっても薬の効き方が違うので、鎮静剤の使用量は一定の基準に患者さんの情報を加味して判断します。効きが悪ければ、検査が苦しかったということになるでしょうし、人によっては眠るどころか逆に暴れたりもします。効きすぎた場合は患者さんの呼吸状態や血圧などに影響が出るため、本人は記憶がなくとも医療サイドが非常に肝を冷やす事態も起こりえます。一番大事なことは当然ですが安全に検査を行って帰宅していただくことですから、若干効きが弱くとも安全に検査を終えることを念頭に鎮静剤を使用いたしますので、中には効きが悪くて全然楽じゃなかったというかたがいるかもしれませんが、安全第一ということもご了承いただきたいと思います。

検査前日の注意点

口から挿入する内視鏡検査では、検査の数時間前から(通常は検査前日の夕食後以降)絶食する必要があります。胃に食べものがあると、胃の内部を十分に観察できないうえ、胃の中の食べものを検査中に吐いてしまうこともあるからです。

検査当日の流れ

  1. のどの痛みを抑えたり、嘔吐反射が起きないように、のどに5分ほどゼリー状の局所麻酔薬をためて麻痺させます。

  2. 胃の動きを止める注射をします。

  3. 体の左側を下にして横向きに寝ます。

  4. 内視鏡の管を医師が挿入します。ゆっくりと静かに複式呼吸をくり返すと楽に検査が受けられます。

  5. 空気を入れて胃をふくらませます。ゲップを出さないように深呼吸をして我慢しましょう。
※患者さんの希望を聞いたうえで、静脈麻酔(鎮静剤の注射)をしてから内視鏡検査を行うこともあります。

検査後の注意事項

生検組織検査を行うと、まれに遅れて出血が起こる場合がありますので組織を採取されたときは、出血予防のため検査当日はアルコールを控えて、刺激の強い食べ物もご遠慮ください。

緊張や不安を取り除くために、ご希望がある場合には鎮静剤の注射を行っています。

この薬剤の効果には個人差があり、眠気やふらつき感が残る場合があります。帰宅途中の事故などの報告もあり、検査後は車・バイク・自転車などの運転は控えてください。家族の方に迎えに来てもらえるのが一番安全です。 鎮静剤の効果が取れるまで充分休まれてから、検査の結果を聞いてお帰りください。

経鼻胃内視鏡検査(鼻から通す胃カメラ)

「胃カメラ」と聞くと、つらくて苦しい検査というイメージがありませんか?当院でも、鼻から通す楽で安全な胃内視鏡検査を行っています。

  • 特徴1 吐き気が少ない検査です。
    風邪をひいたときの診察で、舌の奥をヘラみたいなもので押されて「オエッ」となりそうな経験をしたことがあると思います。これを咽頭反射(いんとうはんしゃ)といいますが、口から内視鏡を入れる場合は、多少なりともこうした咽頭反射が起こります。ところが、鼻から入れる場合は内視鏡が舌の根元に触れないので、ほとんど吐き気をもよおすことなく検査を受けることができます。

  • 特徴2 検査中に話ができます。
    口から内視鏡を入れると、口がふさがってしまうために検査中は話ができません。しかし、鼻から入れる場合は口を自由に動かせますので、検査をしている医師と会話ができます。気になったことをその場で確認できるので、安心して検査を受けられます。

  • 特徴3 体にやさしい検査です。
    鼻からの内視鏡は鼻腔(びくう)へ出血を予防するスプレーと粘膜の鼻の中の感覚を麻痺させるスプレーをして局部麻酔を行います。鼻の中に注射するようなことはありません。カメラを入れている間の苦痛は経口のものに比べて軽度ですので、よほど強い希望がない限りは鎮静剤は併用しません。そのため検査後は少し休んでいただくだけで自分で車を運転して帰宅することもできます。

検査前の注意点

検査の前日

  • 夕食は午後9時頃までに摂取してください(前日は消化の良い物を召し上がってください)
  • 前日のアルコールは控えていただきます
  • 早めに就寝しましょう
  • 水分は夜中0時まで飲むことができます

検査当日の朝

  • 絶対に朝食は摂らないでください。検査終了後1時間で摂取できます
  • 水分は、検査の2時間前までコップ2杯程飲むことができます
  • 血圧の薬を服用中の方は、必ず服用してきてください
  • ガードルやコルセットをつけている場合、検査前に外しておきましょう

検査当日の流れ

  1. 消泡剤を飲み、胃の中をきれいにします。

  2. 血管収縮薬を両方の鼻にスプレーします。鼻の粘膜の腫れや充血を取り、内視鏡の通りがよくなります。

  3. 鼻腔にスプレー麻酔を行います。局所麻酔なので眠くなりません。

  4. 通りのよい方の鼻から内視鏡を挿入します。検査は5~10分程度です。

  5. 検査結果や治療についての話を聞きます。少し休んでいただいたのち帰宅できます。
鼻腔がむくんでいたりして鼻からの挿入が困難な場合は、経鼻用のカメラを口から入れることも可能です。その場合、通常よりは弱いですが咽頭反射がおきることもありますので、経口に準じて希望があれば鎮静剤の使用も可能です(経口内視鏡の項を参照してください)

検査後の注意事項

医師から説明を聞いたのち帰宅できますが、検査後は麻酔が残っていますので1時間程度は飲食を控えてください。その後は通常の生活をしていただいて結構です。ただ、検査後に鼻出血する場合がありますので、検査後は強く鼻をかまないで下さい。

大腸ファイバー(大腸内視鏡)

大腸内視鏡検査(大腸ファイバー)とは、胃カメラと同様に屈曲自在なファイバースコープを肛門より挿入し、直腸から盲腸まで全大腸をみる精密検査です。ポリープに代表される隆起性病変や腫瘍がないかどうか、または、下痢や血便といった症状の原因となるような病変がないかを検査します。 

大腸内視鏡検査は直接粘膜の異常をみる検査ですので、その場で大体診断が可能です。ただし大腸にはハウストラといわれるヒダがあり、内視鏡では死角となりやすい場所(ヒダの裏側、曲がり角等)があるため、ごく小さなポリープなどが見えないこともあり、一度異常なしと言われた方も1~2年に一回は検査を受けていただいたほうが良いと思います。 

特に次の項目に該当する方はきちんと大腸内視鏡検査をお受けになることをおすすめします。

  • 大腸レントゲン検査(注腸造影検査)で異常を指摘されたとき……ポリープ、腫瘍、潰瘍
  • 便に血が混じっていると言われたとき……大腸がん検診で便潜血陽性のとき
  • 肉眼的にあきらかな血便が出たとき
  • 種々の治療にも関わらず下痢が続くとき
  • 下痢、便秘が交互にみられるとき
  • 便柱(便の太さ)が急に細くなったとき
  • 下腹部を中心とした痛みや不快感が持続するとき

患者さんからは鎮静剤を使用しないで受けた大腸ファイバーでも検査そのものより下剤を2リットル飲むことのほうがつらい、という意見も多いので、必ずしも全員に鎮静剤の使用は必要とはいえません。しかし極端に腸が長くてカメラの入りにくい方や、過去に腹部手術の既往があっておなかの中が癒着している方など検査そのものがつらくて、もう大腸ファイバーは受けたくないというかたも中にはいらっしゃいます。そういった経験をお持ちの方は特に麻酔併用のメリットがあると考えます。麻酔内容や注意点は経口胃カメラと同様ですので胃カメラの項を参照いただき、外来でご相談ください。

検査当日の流れ

  1. 検査前日
    検査食としてレトルト商品が市販されています。可能な場合検査前日に食べていただきます。就寝前に錠剤の下剤2錠、もしくは10mlほどの液体の下剤を服用します。

  2. 検査当日
    早朝より腸管洗浄液といわれる体液と等張な液を、1回に200mlづつ15~20分ごとに飲み、便が透明になるまで飲みます。普通は2リットルで便が透明になります。検査前に必要なら浣腸で洗腸を追加します。便意が落ち着いたら検査にうつります。

  3. 検査中
    左横向きの状態で肛門からカメラを挿入します。大腸は体の向きによって空気と水のたまる場所が変わるため、カメラの進み具合によって見やすくなるよう体位変換を行います。通常左横向き→右横向き→仰向けで終点の盲腸に到達します。入りやすい方なら5分かかりません。

    カメラが盲腸に到達するまでは空気を極力入れないため、中のカメラは空気を抜きながらに空気を入れて行います。

  4. 検査終了後
    検査時に腸管内に入れた空気のため、検査終了後は少しお腹が張った感じがしますがガス(おなら)が出れば改善します。観察のみであれば当日は普通の食事が可能です。